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誠さんを偲んで

天に召された大川誠さんは、9月にロンドンでの展示と招聘が決まっていました。
代わりに、お母さんの典子さんが、現地の展示やイベントを確認して下さいます。
先日、展示に合わせて追悼文をと要請がありました。
昨夜、業務を終え机に向かったのですが、涙が溢れて、
感情を抑えることができませんでした。
眠れないまま、書けないままコーナスで朝をむかえ、
9時過ぎにメンバーたちの
「おはようございます!」という元気な声を聴くうちにスイッチが入りました。
きっと誠さんが背中を押してくれたのでしょう。

大川誠さんに感謝と哀悼の意を表します。

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私が大川誠に出会ったのは、彼が10才の時だった。
以来30年間、彼は私の中で常に大きな存在であった。
それはコーナスにとっても同様だった。
彼は誰からも愛される笑顔と、時折憎めないイタヅラで周りを惹きつけた。
仲間やスタッフへの温かい思いやりは尊敬に値するものだった。
しかし、制作に向かうと一変して表情が変わり、
その真摯な姿勢と集中力が周りを寄せ付けない彼だけの世界を作った。
Makoot制作でのスピード感は飛びぬけており、
ひとかたまりの羊毛に次々に命が吹きこまれていった。
極めて非凡な芸術的センスは唯一無二のもので、彼が生み出した多くの昨品は、
たちまち人々を魅了し国内外で称賛された。

その彼が、2月15日副腎癌と診断され、2ヶ月後の4月15日天に召された。
信じられない現実は、両親や私たちに深い悲しみを与えた。
しかし、私たちは今も彼がコーナスに居ることを感じている。
それは、Makootが傍にあるからだ。
彼が創りだしたMakootは、
軽やかで明るく見るだけで誰もが元気になれる力をもっている。
そして、笑顔を引き出す力をもっている。

私は、改めて彼をリスペクトする。そして確信する。
彼は類まれなチャレンジドであった。
言葉のコミニュケーションは困難であったが、
突出した芸術的センスは天からの賜物であり、
時が満ちてMakootに姿を現した。
そして、これからも私たちの傍に存在し、コミニュケーションし続けることだろう。

大川誠さん、ありがとうございます。
あなたの素晴らしい才能と崇高なる精神に最大の賛美を贈ります。


アトリエコーナス主宰 白岩高子
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